清浄身体生塵中 蓮華生師笑如童 燦燦光明残爪髪 五色彩光溶虚空
照滴042
本文
清浄身体生塵中
蓮華生師笑如童
燦燦光明残爪髪
五色彩光溶虚空
形式
#漢詩風
カテゴリ
#3.信仰・信心
ラベル
#信仰 #仏 #菩薩 #光 #浄土 #密教
キーワード
#清浄 #蓮華 #光明 #五色彩光 #師
要点
修行者の清浄な心身と光明の顕現を描く。虹の身体の成就。
現代語訳
清らかな身体は塵の中に生じ、蓮華生師(パドマサンバヴァ)は童子のように笑う。燦々と光明が輝くが、爪や髪を残して、五色の光が虚空に溶ける。
注釈
清浄身体:煩悩や汚れから離れた心身
五色彩光:仏教で菩薩や仏の光を象徴。白赤黄青黒の光
虚空:真理の世界
解説
修行と信仰の成果として、光明や浄土的な境地が身体や周囲に現れる様を描写。漢詩風の韻律で禅的・密教的感覚と浄土観を融合。
深掘り_嵯峨
チベット仏教の祖、蓮華生大師の入滅(入寂)の奇跡を詠んだ歌です。
「塵中」に生まれながら「清浄」を保ち(蓮華の象徴)、「童のように笑う」という超越的な姿を示します。最後の二句は、修行者が肉体を光に変えて昇天する(虹の身体、ジャール)というゾクチェンの成就を表現しており、肉体の物質性(爪髪)を残して光明(悟り)が虚空(空の真理)と合一するという、密教における究極の悟りの境地を描写しています。